クラシックの作曲家たち
クロード・ドビュッシー
1862 - 1918
泣かした女と、踏み倒した借金は数知れず!? 評判はイマイチでも、才能はピカイチ。 美しくも新しい作風で、〝印象派〟の扉を開いた、フランス音楽界の一匹狼。
美しいピアノ曲の数々で、日本でも愛され続けているドビュッシー。ドイツ系の音楽が西欧音楽の〝本流〟として確固たる地位を築き上げていた19世紀、フランスでは、フランス系の作曲家たちが、ドイツに負けない自分たちの音楽を創ろうという動きが起きていて、ドビュッシーは、そんな流れの中に現れた大型新人……のはずだった。しかし、もともと人付き合いが悪く、一匹狼的なところがあった彼は、大御所サン=サーンスらから嫌われ、生涯、フランス音楽界でメジャーな地位に就くことはできなかった。若い頃から金銭問題や女性スキャンダルが多く、本人、あまり評判がよろしくないけれど、音から感じられる印象や色彩感を重視した、印象派とも呼ばれる新しい作風で、歴史にその名を、しっかりと刻みつけた。